【新世代の名手！】ジャレッド・コッフ・レクチャーノート（NOTHING BUT THE FAMILY DECK）〜箱根発の2015最新情報！〜 [monthly Magic Lesson Shoppers]

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商品価格は、3,000円（税込3,240円）です！

2015新・箱根クロースアップ祭でのゲスト、ジャレッド・コッフ！

コンベンション参加者は大満足、圧巻の「若手」が日本初登場！

2015年4月、春の箱根にセンセーションが駆け抜けた！
初来日の新星、ジャレッド・コッフ（Jared Kopf）！
その時に発売した日本語版の作品集（レクチャーノート）が入荷しました！

ジャレッド・コッフと言われても、その名でピンとくる「ご存知の方」は少ないかと思います。

毎年恒例、マジックランド主催のクロースアップ専門ツーデイ・コンベンション「新・箱根クロースアップ祭」。
マニアの間では「今年の箱根」だけで通じる年に１度の一大イベントですが、そこに集う並み居るマニアの方々ですら、
恐らく状況はさして変わらなかったはずです。

「ゲストが…ユージン・バーガー、おぉ！え、マックス・メイヴェンさんも来るんだ。あとは…ん？ジャレッド・コッフ！？
誰や！お前、何者やねん！」

たいていの方は、おそらくそんな感じだったと思うのです。
日本のマニアの間で話題に上ったことも、知る限りでは全くなく。
少なくとも「え？彼が来るんだ、だったら…」とジャレッド・コッフ目当てで参加した人は、ほとんどいなかったはずです。
（もし、いたとしたら、相当ディープな情報通の方でしょう。）

「マジックランドの情報網と選択眼で選んだゲストだから、間違いはないだろう」と思うものの、
「万一ハズレだったらどうしよう」と、どの程度のマジシャンなのか分からず、一抹の不安を抱えての参加。

ところが、彼が演技を始めるや否や、会場の雰囲気は一変。
「その場に衝撃が走る」とは、まさにこのことか、というほど。
別の意味で「お前、何者やねん！」ということになったのです。

30代（マジック界では「若手」です）にして、手だれの名人を思わせる風格、渋み。
そして、落ち着きを感じさせる演技。
レクチャーの中では「バーノン派」を自認していましたが、「クラシックの申し子」という表現がしっくりくるほどの
まさに王道中の王道を行く正統派のマジシャンでありました。
参加したｍＭＬスタッフの印象では、英才教育を受けた神童、環境によって育てられた真のエリート、といった
風格だったそうです（もちろん、マジシャンとしてのエリートです）。
「ホント、何者やねん！」というくらい、ただ者ではありません。

ここで彼の経歴を少し。
テキサス州のダラスに（妻子とともに）住むアメリカのマジシャン。
アメリカ２大奇術誌の１つである「ＭＡＧＩＣ」誌にレビューコラムを持っているほど信頼されています。
既に数冊の本やノートを出し、様々なマジック誌にも作品を発表。
ボブ・ホワイト氏（バーノンやチャーリー・ミラーに学んだマジシャン）の薫陶を受けたとのことです。

肝心の内容ですが、原題の「NOTHING BUT THE FAMILY DECK」（ごく普通のデックに過ぎない）にも表れている通り、
レギュラーデックで出来る正統派のカードマジック。
彼自身は決して「カーディシャン」というわけでもなくクラシックトリックを一通りいろいろと演じるのですが、
今回のレクチャーノートは、カードマジックの作品集となっています。

奇をてらうことのない、クラシックプロットの彼なりのハンドリング、というオーソドックスな内容ですが、
高度なテクニックをも含み、全てにおいて、良い意味でシンプルにまとめられています。
難度の高いものもありますが、全てが、彼の手にかかると魔法であり、かつ「実用的」なものです。

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■リペリング・ブリーザー
（Repelling Breathers）
いわゆる「ブリーザー・クリンプ」を、より確実に、より永続的に使えるようにするアイデア。
自信が持てなかったあなたに。

■オプティカル・ラン・アンド・トス・フォールス・シャッフル
（The Optical Run and Toss False Shuffle）
錯覚を生むオーバーハンド・シャッフル・スタイルのフォールス・シャッフル。
上記「リぺリング・ブリーザー」と組み合わせれば、フルデックスタックが崩れません。

■リフル・シャッフル・セットアップ for ダイ・ヴァーノンズ "アウト・オブ・サイト、アウト・オブ・マインド"
（A Riffle Shuffle Set-Up for Dai Vernon's "Out of Sight, Out of Mind"）
タイトル通りです。リフル・シャッフルによるところがミソ。

■シャッフル・シフト
（Shuffle Shift）
マーチン・ナッシュの「テーブルド・マルチプルシフト」に基づく、より洗練されたハンドリング。

■ファーフラング・コレクターズ
（Far-Flung Collectors）
観客の手の中で現象が起こる、ウルトラクリーンバージョンの「コレクターズ」。
箱根の会場でも皆が引っかかり、「エーッ」という驚きの声が沸き上がった作品。
解説を読むだけでは「こんなことできるの？」と思いますが、本人の演技は「どの角度からも完璧」だそうです。

■オープン・ディスプレイ・オブ・トライアンフ
（An Open Display of Triumph）
バーノンの原案の流れを踏襲しつつも「フォールス・シャッフル」を行わない「トライアンフ」。
知識のある奇術家をも引っ掛けたトリックですが、単なるマジシャン・フーラーでもなく、クリーンで実用的。
しかも、それほど難しくありません。

■Ｅ.Ｇ.ブラウン・リビジティド
（E. G. Brown Revisited）
６枚のカードから観客が「心の中で自由に決めただけのカード」が、別の６枚のパケットに、見事に移動します。
是非にでも実演したくなるトリックです。

Ｂ５判・２０ページ。写真入り。
2015年4月4日・刊。

そもそもが文献として著されたものを翻訳しており、レクチャーの備忘録的な簡素なものではありません。
参加していない人でも読んで理解できるようにきちんと書かれたレクチャーノートです。
脚注で丁寧に出典を表記するなど、原著自体がしっかりと書き込まれていることが分かります。
翻訳は小林洋介氏。

クラシックトリックを、その風格を損なわずに進化・深化させた、センスある、奥深い作品集です。
やや高度な内容で、クラシックのプロット等に関しては既にご存知であることを前提としている部分もあります。
もちろん、世界レベルのマジシャンがどんなことをしているのか垣間見れ、情報・知識として触れられるだけでも
刺激になりますので、どなたにも参考になる部分はあると思います。

カードマジック、またクラシックトリックを真摯に追求される方には、ぜひともお読みいただきたいものとなっています。
それも、じっくりと。
「お前、何者やねん！」と二の足を踏まずに…
箱根の並み居るマニアを唸らせた重厚な本格派のマジックを、ぜひ吸収してください。