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★収録内容 VOLUME I

1.Bullet Party（パケット用具付き）
エルムズレイの"Four Card Trick"という歴史的な作品を母体に誕生した、驚愕のトリック。
使用したカード「全て」が「1枚残らず変化」してしまい、しかも最後に手渡せる、という理想的なパケットです。
4枚のカードを使います…3枚のジョーカーと1枚のスペードのＡです。
「エースに注目し、ジョーカーは無視してください」と言ってカードを示すと…
表向きだったエースが裏向きになったり、表向きのジョーカーがエースに変わっていたり。
意外な現象が次々と起こり、観客は、エースを「追う」ことができません。
「少し簡単にしよう」とポケットに入れた（？）ジョーカーが手元に戻ってきたりといったバイプレイを挟んだ後…
「タネアカシします」と言い出しますが、ここからが怒涛のクライマックス！
3枚のジョーカーを表向きにすると、これが、スペード以外の3枚のエースに変わっているのですが、演出が面白い。
「もう1枚エースを使ってます」…「もう1枚のエース」と書かれたクラブのエースが現れます。
「余分なカードがあります」…「余分なカード」と書かれたハートのエースが現れます。
「特別な協力者がいるんです」…「秘密のアシスタント」と書かれたダイヤのエースが現れます。
そして最後に「裏に印が付いているんでは、と疑う人までいるんですが、実はそうなんです」！
スペードのエースを裏返すと、それだけ裏の色が異なり、さらに「スペードのエース」と書かれています。
（演出は、ブランクフェースを使ったりメッセージを変えたり、さまざまに変更が可能です）

2.Final Verdict
観客自身の手でデックを適当に4つの山にカットし、しかも、観客自身の手で各山のトップカードを表向きにします。
これで、なぜか、4枚のエースが現れるのです！
"Spectator Cuts to the Aces"などと呼ばれるプロットの作品ですが、その中でも究極の形の１つです。

3.Box Jumper
デックの中にある観客のカードと、カードケースの中に入れたマジシャンのカードが入れ替わってしまいます。
「間接的な」入れ替わり、という考え方がそもそも巧妙ですが、サイモン・アロンソンの手順を元に、ハンドリングを洗練。
全体のハンドリングが流れるようにスムーズに繋がって手順が構成されています。

4.Riverboat Poker
2段構成の、巧妙で楽しい「ポーカー・デモンストレーション」です。
古典的なアイデアを核に、手法上・手順上・演出上のさまざまな要素を取り込んで構成しています。
「叔父が残したメモ」に書かれた「公式」どおりにオーバーハンドシャフルしていくと、実際にフォアエースがスタックされる…
この1段目の演出は、一般の人の注目を確実に引くものです。
そして2段目は、観客の「良い手」を、最高の手役、ロイヤルフラッシュでノックアウトする爽快な結末です。

5.Poker Pairadox
バラバラの絵札が一瞬にして「メイト」のペアに揃ってしまう…ニック・トロストの"Matched Picture Cards"のバリエーション。
観客が選んだ1枚でおまじないをかけてもらうと揃う、という操作が、手法的に巧妙です。

6.Fractal Recall
バノン自身がかつて発表した"Call of the Wild"という「ワイルドカード」の手順をベースにした作品。
"Call of the Wild"自体が通常の「ワイルドカード」の概念を大きく外れるユニークなトリックでしたが、今回はなんと！
レギュラーデック1組のみで行えるように手順を構築しています。
デックから適当に出したバラバラの8枚のカードを4枚ずつに分けます。
まず、第1のパケットが4枚とも全て「スペードのエース」に変化します。
続いて、第2のパケットは、ダイヤ・クラブ・ハート・スペードが揃った「フォアエース」に変化します。
さらに、第2パケットのスペードのエースを第1のパケットに加えると、こちらは「ロイヤルフラッシュ」に変化してしまいます。
ポーカーのストーリーも加わって面白く演出された「即興の」ワイルドカードの手順です。

7.Crocodile False Cut
手の中だけで行える、簡単で風変わりなフォールスカット。 面白い動きです。

★収録内容 VOLUME II

8.Mega 'Wave（パケット用具付き）
フィル・ゴールドスティン（マックス・メイヴィン）の傑作「Ｂウェーブ」などの系列に連なる作品ですが…
現象も、原理・手法も大幅に異なります（直接的な「原案」はスティーブン・タッカーの"Omega"）。
赤裏と青裏の2つのパケットを使い、「指先の早業」と「超能力」の違いを見せる、と言います。
青裏のパケットは4枚のクイーン…その中から、1つのスートを自由に選んでもらうと、それが裏向きにひっくり返ります！
「今のは指先の早業ですが、もし、あなたが決める前から、私にそのマークが分かっていたとしたら…」
と言って、こんどは赤裏のパケットを広げると、観客が選んだスートのクイーンが、1枚表向きになっています。
しかも、そのカードを裏向きにすると、それだけ裏の色が違います！さらに、残った3枚の赤裏のカードを表向きにすると…
こちらは、3枚ともジョーカーになっているのです。
「これが超能力です。でも、本当の秘密は、指先の早業でも超能力でもありません」
と言って、最初に青裏のパケットで裏返ったカードの表を見せると、何故かブランクカードに変化しているのみならず…
なんと、そこには大きく「いんちき」と書かれているのです！
巧妙かつ簡単な手法による不思議な現象、そして愉快な演出を、ぜひ、お楽しみください。

9.Return to Fat City
意外な展開を持つ、2段構成のサンドイッチイフェクト。
2枚のジャックを用いて、最初は観客のカードが挟まり、2回目は、デック全体（観客のカード以外）が挟まります。
この手の現象の中では格段に演じやすい方法で、第1段の普通のサンドイッチのパートでも面白い手法が使われています。

10.Wicked
4枚のクイーンと1枚の観客のカード…本当にたったその5枚だけで演じる、2段構成のサンドイッチ・トリック。
（プロットのルーツはポール・ハリスの"Glasshopper"）
黒い2枚のクイーンを悪い魔女、赤い2枚のクイーンを善良な魔女に見立てたストーリー。
観客のカードが、黒いクイーンの間から、赤いクイーンの間へと飛行してしまいます。
もう一度繰り返そうとしますが、なぜか移動しない…と思いきや、逆転の発想による予想外のクライマックスが訪れます。
手法的にも極めて合理的で、また、シンプルなカード構成の中に、ストーリー性と意外性を凝縮した傑作です。

11.Bullet Catcher
簡単で手軽に出来る、デックからのフォアエースのプロダクション。
これはオープナーとしても超実用的、覚えておいて損はありません。

12.Drop Target Aces
一組を卓上にカットしながら、4枚のエースを中に埋めていきます。
この作業を終えた時、まだ手元に数枚のカードが残っていますが…ふと見ると、なんとそれが4枚のエースなのです。

13.Four Shadow Aces
クラシックなスタイルのエースアセンブリ（一気に集まるタイプ）ですが、スイッチの手法に、変わった手を用いています。
次の手順（Big Fat Bluff Aces）の前段に演じても効果的です。

14.Big Fat Bluff Aces
最初は通常のエースアセンブリのように見えます…各山のエースが、次々と消えていきます。
いざ、リーダーのパケットに「4枚のエース」が集合しているのかと思うと、そこにはなぜか「4枚のキング」が！
では、エースはどこに行ったのか？エースは再び、それぞれの山に戻って現れるのです。