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私、野島伸幸が2003年に出した3冊の作品集のひとつです。全ての作品がレギュラーデックで行えます。僕が未だに好きで演じている作品も多く載っておりますので、是非気に入っていただければと思います。

収録内容

★五月雨
マジシャンはカードマジックを始めると言って、トランプを取り出しますが、数枚しかありません。残りは何処だろうと上着のポケットの中に手を入れると、数枚カードが入っています。内ポケット、ズボンの後ろポケット、色々な所からカードが出てきます。やっと1組揃ったところで手元のカードを見ると、ジョーカー2枚だけになっています。テーブル上のカードケースを開けると、中から一組のトランプが出てきます。
とあるクロースアップショーのオープニング用に考えた作品です。起承転結がはっきりしているので、演じやすいと思います。カズ・カタヤマ師に「あのマジック良いねぇ」と言ってもらえた自信作です。


★通通ジョーカーズ
一組のトランプの中から観客に1枚のカードを選んで覚えてもらいます。観客のカードを当てるために2枚のジョーカーを使うと宣言します。すると、トランプをカットする度にジョーカーが出現します。ジョーカーをトランプの中に入れ、おまじないをかけると、ジョーカーの間に観客のカードが挟まって出現します。
プロダクションとサンドイッチ現象を合わせた作品です。この作品集で一番反響のあった作品でもあります。技術的にも、簡単な1つの技法しか使わず、万人が演じられる作品を目指して作りました。是非気軽に演じてみてください！

★540°
観客の選んだカードがトランプの中でひっくり返ります。これを何度か行いますが、最後には観客の選んだカード以外全てがひっくり返ってしまいます。
アンビシャスカードのような繰り返しによる効果を狙った実験作です。若さ故の手順と言いますか、どうにかしてこの現象を起こしたいという思いが伝わって来ると思います。アイデアとしては悪くないと思いますので、読み物としてお楽しみ下さい。

★遅帰り
4枚のカードが広げる度に1枚ずつひっくり返って行きます。
実は、この作品集一番の自信作です。フォールスカウントは使いません。角度に強く、かなりゆっくりと行うことが出来ます。きれいにひっくり返っていきますので、余計なクライマックスはつけずに終わった方が良いでしょう。やろうと思えば4枚がデックの中ひっくり返るというオチもつけられます。

★シュカットムーブ
ジョーカー2枚を出現させるフラリッシュです。
出現する際、「シュカ！」と音がすることからこの名前が出来ました。どこでも気軽に行えますし、何より演じて楽しい技法です。サンドイッチトリックなどを始める前振りとしていかがでしょうか！？